Gojo Short Animation Gallery

Animation

上映作品

The Metamorphosis
Kaifu Liu

2020.07.24(金)〜

存在とは知覚です。
本作では知覚そのものと、環境と人間の関係、例えば家族・教育・社会が人の心や人間性に与える疎外効果をアニメーション表現に
よって探索しようと考え、家族/未来/社会の3つのシーンを私と仲間の生活風景の断片を組み合わせて構築し、物語にしました。
一方カフカの有名な同タイトルの小説では、人間性の描写と虫のイメージは拡張され具象化され、シュールレアリズム
によって日常の中に異常が表出します。まるで疎外された人の心が変容する虫の形態で表されるかのように。
白黒の線画表現を選んだのは、絵と感情のコントラストを強調するためです。普遍性を示せるビジュアルスタイルでもあります。様々な形の要素の捉え方については、秘めた感情が他人から理解されないことが多くなると心が防衛線を築いてしまい、身を守るだけでなく、外の世界に対して抵抗する能力を失ってしまうことを表しています。人が周りの環境的要素によって疎外されると、この防衛線が彼ら自身の大いなる守護者となると共に、破壊者にもなってしまうのです。*本作の音楽はAoA講師のグアダムズ氏が担当しています。